「玄関を通れそうだから、先に動かしておこう」と考えても、搬出方法の回答が届くまでは今の位置で待ちます。出張査定の前にできる準備は、設置部屋から車両を止める場所までの経路を記録することです。階段や曲がり角、分解が必要か分からない箇所は、写真に質問を添えて担当者へ渡します。

搬出準備のメモは、自分で確かめたことと、担当者に判断してもらうことを分けて作ります。下の表に沿って記録すれば、搬出方法と追加費用を同じ条件で尋ねられます。まずは本体を動かさず、部屋の出入口が写る写真を一枚撮るところから始めてください。

ヤマハは運搬前にドアやエレベーターの大きさを確認するよう案内し、一部の大型電子ピアノなどは業者への依頼を勧めています。カワイも重量や衝撃への注意を示しています。寸法を測るために本体を持ち上げたり、狭い場所へ無理に入ったりせず、手元の機種の説明書と搬出担当者の指示を確認してください。出典:ヤマハの運搬前の確認事項カワイの保管・運搬の注意(編集部確認:2026年9月13日)。

確認する場所・作業自分で記録すること担当者へ尋ねること
部屋から車両まで出入口・段差・家具の位置を経路順に撮影ほかに必要な写真や寸法はあるか
階段・エレベーター設置階、踊り場、扉と内部の寸法この経路で搬出できるか
本体と狭い箇所型番、測定位置、単位付きの外寸分解や現地確認が必要か
追加作業分解・階段・養生などの未確認項目基本料金に含む作業と追加費用は何か
搬出当日本体・床・壁の状態、事前写真からの変化方法と費用に変更はないか

搬出経路を入口までたどる

搬出経路は、電子ピアノの置き場所から車両までの道筋です。部屋の扉だけで終わらせず、玄関の外も一続きで記録します。写真には場所の名前を添え、担当者が順番をたどれるようにします。

設置部屋から玄関

設置位置から玄関まで順に撮り、扉、段差、曲がり角、外せない家具を記録します。通れるかを自己判断して本体を動かさず、写真と寸法を搬出担当者に渡します。

共用廊下から車両位置

玄関の外から車両を止められる位置まで、共用扉、廊下幅、段差、管理上の制限を確認します。共用部の養生や使用許可は管理先と搬出担当者に尋ねます。

階段とエレベーターを記録する

経路の途中で階を移る場所は、別に写真と寸法を残します。「エレベーターあり」だけで済ませず、扉を通れるか、内部に収まるかを担当者が検討できる材料を揃えましょう。

階数・段数・踊り場

建物と設置階、階段の段数、途中の踊り場、手すりで狭くなる箇所を記録します。階段料金や必要人数は数値を渡して見積りを求めます。

かご・扉の寸法と重量条件

エレベーターはかご内だけでなく扉の開口、奥行き、高さ、積載条件を確認します。斜めにすれば入ると推測せず、管理先の利用条件も添えます。

狭い箇所を寸法で伝える

経路が分かったら、楽器の大きさと、狭い場所の寸法を対応させます。どこを測った値か分かるよう、写真に「部屋の扉」「廊下の曲がり角」などの名前と測定位置を添えてください。

本体と脚部の大きさ

型番を添え、本体・脚部・ペダル部・椅子のうち、動かさず測れる部分の外寸を記録します。幅・奥行き・高さには単位を付け、脚部を付けたままの寸法かも書いてください。分解しなければ測れない箇所は未確認とし、取扱説明書と担当者の案内を待ちます。

ドア・廊下・曲がり角

最も狭い一か所だけでなく、扉を開いた時の幅、廊下、曲がり角の前後を測ります。ドアを外す、家具を動かす作業が必要そうなら事前見積りに含めます。

追加作業の条件を質問する

写真と寸法が揃ったところで、作業範囲と費用を尋ねます。「搬出込みですか」だけで終わらせず、分解・階段・養生のどれを含む回答なのかまで確認しておくと、見積りの未確定部分が分かります。

分解・階段・養生

養生とは、作業中に床や壁を傷つけないための保護です。分解、階段作業、養生を基本搬出に含むか、追加費用かを項目ごとに確認します。「この型番・設置階・経路で必要な作業と、見積額に含まれない費用を教えてください」と写真に添えると、回答を照合しやすくなります。自分で分解して費用を減らそうとせず、誰がどの作業をするかを見積書やメールに残します。

クレーンや吊り下げの可否

通常経路で搬出できない可能性がある時だけ、現地確認のうえでクレーン等の可否と費用を尋ねます。写真だけで実施可能と決めず、道路・窓・管理上の条件も担当者に渡します。

当日は自己判断で動かさない

事前の記録は、当日の担当者にも見てもらいます。前に送った写真から経路や家具の位置が変わっていれば伝え、作業を始める前に搬出方法と費用をもう一度確かめてください。

搬出担当者の確認を待つ

寸法と経路写真を送った後は、担当者から方法、人数、追加費用の回答を待ちます。回答前に本体や家具を動かさず、未確定事項を見積書に残します。

床・壁・本体の状態を残す

搬出前に本体の全景と既存傷、床、壁、扉、通路を撮ります。搬出後は同じ位置を確認し、気になる変化があれば日時と担当者を添えて早めに連絡します。


準備ができたかどうかは、全項目を埋めたかではなく、担当者へ質問を渡せるかで確かめます。まず部屋の出入口を一枚撮り、「この経路で搬出するために、ほかに必要な写真や寸法はありますか」と添えてください。測るために本体を動かす必要がある場所は、未確認のままで構いません。次の確認には電子ピアノの型番・製造番号はどこ?安全な確認手順電子キーボードの買取・処分ピアノ買取をキャンセルする前にを使えます。

参照した公式・一次資料